ネットワークスペシャリスト |
まえがき
こちらの記事にも書きましたがネットワークスペシャリスト試験に合格することができました。→【H25 NW】平成25年ネットワークスペシャリスト試験に受かりました。
なんとか一発合格できたので
それなりに勉強法は間違ってなかったのかなと思います。
実際に勉強し挑んでみてわかったことなど、
少しでもこれから受験される方の役に立てればと思い、書き残しておきます。
※あくまで私の所感なので参考程度にどうぞ〜。
背景
ちょっと背景から。やってる仕事
今やってる仕事はこんな感じです。- とある会社の社内SE
- 主にC#を使ってWindows用ソフトを作ったり保守したり
- Windowsのサーバークライアント型アプリがほとんど
- システム開発(プログラミング)経験は4年目ぐらい
受験理由
システム屋してるとユーザーさんから「ソフトが繋がらないんだけど」とかアバウトな問い合わせをよく受けます。
(´-`).。oO(めんどいな)と思いつつ笑顔で対応します。
そこでpingやtelnetを使って調べるんですよね。
はじめは先輩に教えられた通りやってただけですが
いつしかネットワークの仕組みが気になってきました。
なんでブラジルとTV会議ができるのか…とか
すでに基本情報処理、応用情報処理は持ってたので
次に受けるのはネスペで決まりですね。
もう一つの理由
自分が資格試験を受ける一番の理由は勉強するモチベーションを維持するためです。小学時代の夏休みから計画性が無いのは分かりきってました。
大人になってたどり着いた唯一の勉強法が短期決戦です。
その方法に必要不可欠なのが適度なプレッシャーと期限。
それを意図的に作り出す一番簡単な方法が資格試験でした。
- まず申し込む、それから参考書を買い始める。
- 申し込み〜試験日までは1~3ヶ月程度でちょうど自分に合ってる。
- 申し込んだら人に言う。落ちたら恥ずかしい状況に自分を追い込む。
落ちても勉強にはなるので合否は気にしません。
裏の理由
IT系の部署にとてもダンディーなオジサマがいるんですけどその人が高度情報処理の資格を3つ持ってるんですよね。ネスペ、DB、情報セキュリティだったかな?年の近い先輩ら2人と話しててそれぞれ1つずつ取ったら勝てるんじゃね?
やってやろうぜ!って謎の対抗意識でがんばることになりました。
はい申し込み〜。
勉強法
だいぶ寄り道しましたね。戻ります。まず解いてみる
はじめにこちらの参考書を買いました。後述しますが過去問として利用しました。正直なくてもよかったです。
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前後半に別れており、広く浅い説明と過去問2年分で構成されてます。
解説をさらっと流し読みしたあと、過去問に挑みました。
ここで絶望を味わいますw
午後問題がまっっっっっっっっったく分からん!
問題文に知らない言葉が3つ以上でてくると読む気も失せますね。
基礎知識のなさを痛感。これが試験1ヶ月前です。
諦めようか悩みましたが合格が目的じゃないので頑張ることにしました。
基礎を固める
次に読んだのがこれ。マスタリングTCP/IP 入門編 第5版 竹下 隆史,村山 公保,荒井 透,苅田 幸雄 オーム社 Amazonで詳しく見る |
数多くの基本プロトコルを分かりやすい文章で解説されてます。
ここでまずは下記のようなことを理解します。
- OSI参照モデルのイメージを掴む(必須)
- どんなプロトコルがあるのか
- 各プロトコルのイメージを掴む(どの階層でどんなことをしてるのか)
とんっでもなく時間かかりますが分かりやすいです。
→3分間NetWorking
OSI参照モデルについては本よりこちらの方が分かりやすいですね。
時間があればこちらのページも読んでおくといいと思います。
→NetWork Study 1 : ネットワークエンジニアとして
自分は時間がなくて読み切れませんでしたが非常に分かりやすいです。
重要:上位プロトコルを下位プロトコルが包み込んで(カプセル化)通信してる。
ここから先の勉強を進める上でこのイメージの理解だけは必須です。
キーワードは「アプセトネデブ」
各プロトコルの詳細な動きはどーせ過去問解きながら確認していくことになります。
なのでこの時点ではあまり詳しく分かってなくてもいいです。
たくさん読むのでこれだけで1〜2週間持ってかれます。
ちょうどこの頃仕事が忙しくて次のステップに移れたのが試験6日前でしたw
まずは1年分、深く理解する
次に使ったのがこの本です。この本がなかったら間違いなく不合格でした。ネスぺ21 本物のネットワークスペシャリストになるための最も詳しい過去問解説と合格のコツ 粕淵 卓,平田 賀一 星雲社 Amazonで詳しく見る |
ネスぺ23 本物のネットワークスペシャリストになるための最も詳しい過去問解説と合格のコツ 粕淵 卓,平田 賀一 星雲社 Amazonで詳しく見る |
現在の最新版は下記になります。
どうも自社出版から出版社経由に変更された様子ですね。(著者も変更になっているし紛らわしい…)
購入して確認したところネスペXXシリーズと同じ構成で解説されていました。
白黒印刷から多色印刷になっており、少し読みやすくなっていますが、その代り少し値段が上がったようです。
ネスぺの剣25 ~ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験) 左門 至峰,平田 賀一 技術評論社 Amazonで詳しく見る |
ネスペ21の午後1の問1を例に挙げると
・問題は4ページ
・問題文を読み解く解説に15ページ
・設問を解く解説に12ページ
問題4ページに対して27ページの解説です。
でも順序立てて考える道筋を示してくれてるので本当に分かりやすい。
この本を一字一句"理解"しながら読み進めます。
本当に腑に落ちるまでじっくり読みます。
途中で出てきた分からない用語は先ほどの「マスタリングTCP/IP」や、
ネットで調べたりして基礎の理解に勤めます。
ここで驚いたのが午後問題がまるでパズルのように思えてきたこと。
この本を読むと分かるのですが問題を解くためのヒントが
問題文の各所に散りばめられてるんです。
一見しただけじゃ分からなくても自分の持ってる知識を総動員してじっくり考えてみると少しずつ見えてきます。それら全てが繋がって腑に落ちた瞬間の気持ちよさったらないですw
当時こんなこと呟いてますね
今週頭からネスペの参考書を食い入るように見てるけど最初は訳分からなかった設問が腑に落ちたときの気持ちよさは推理小説のそれに似てる。くっそ面白い。
— naichi (@naichilab) 2013, 10月 16
この本を真面目にやるととんでもなく時間がかかります。
たかだか30ページで4時間とか。
正直しんどいですが一問終わるごとに理解が深まってるのを感じられます。
これ1冊に4日。大体15時間かかりました。
この辺りで「お?行けるんじゃね?」とか思い始めます。(勘違いですけど。)
この時点で木曜日深夜。試験は日曜日です。
残された時間はあと2日。(やばい)
さらに過去問を解く
ネスペの試験で最新技術が取り上げられることは少なく、もし出題されても基本の知識を組み合わせれば解けるようにできてます。
↑ってネスペ21に書いてあります。
そうはいっても自分が解けたのはたった1年分。しかも1回。
問題数にすると5問だけです。(午後1の問1、2、3、午後2の問1、2)
不安しかないw
でも焦っても仕方ないので過去問解くことに。
眠っていた最初の参考書を開きます。
お?
これが意外と解ける。明らかに始めて解いたときと感覚が違います。
もちろん知らない技術とかは追加で調べたりしますが
基本的なところはスラスラ解ける感じです。
ネスペ21がいかに基本を押さえてるか分かりますね。
これを金曜、土曜と時間の限り行いました。
寝る
書き忘れるところでした。どんなに焦っててもちゃんと寝ましょう。
どんな勉強法より寝るのは大事です。
まとめ
・マスタリングTCP/IPは基礎知識を押さえるのに最適・買って損はない良書
・ネスペシリーズは試験対策として最適
・最低でも1冊はやりたい
・Webは下記ページが参考になった
・3分間NetWorking
・ネットワークエンジニアとして
・最新技術とかどうでもいい
・とにかく基礎が重要
・アプセトネデブ
・寝る
いかがでしょうか。
もう少し計画的に時間を使えるのであれば
通常の過去問の代わりにネスペシリーズを全冊やるのがいいかと思います。
(落ちたら来年そうするつもりでした)
この方法でネットワークの知識が乏しい状態から一発合格できました。
この記事が少しでもこれから受験される方の力になればと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。